
この記事の要点
- 探偵の浮気調査費用は、示談などの法的手続きにより、パートナーと不倫相手に対して請求できる可能性がある
- 不倫による慰謝料とは、不貞行為(配偶者以外の者との肉体関係)によって、被害者(配偶者)が受けた「精神的な苦痛」を償うために支払われる金銭
- 探偵の浮気調査費用は、慰謝料とは異なり、不倫行為によって直接的に生じた財産的損害
- 実務上は、慰謝料と調査費用を合算して請求するケースもある
- 探偵の浮気調査費用の回収が可能になる3つの条件は「探偵の浮気調査が不可欠だったこと」「浮気調査にかかった費用が社会通念上の妥当な金額であったこと」「調査により不貞行為(肉体関係)を証明できる有効な証拠を得られたこと」
- 不倫の慰謝料と探偵の浮気調査費用を請求する基本的な流れは、必要な書類を用意して弁護士に相談し、内容証明郵便を送り、示談交渉または調停を行う
- 探偵の浮気調査費用を回収するためには、 不倫慰謝料の請求の実績が豊富な弁護士を選ぶことが大切
- 浮気調査の実績を豊富に持つ優良な探偵社は、不倫問題に強い弁護士とのコネクションを持っていて、紹介することが可能
パートナーの不倫が発覚して探偵に浮気調査を依頼した方や、探偵への依頼を検討している方の中には「浮気調査にかかった費用は慰謝料に上乗せして請求できるのだろうか」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。結論からお伝えしますと、浮気調査にかかった費用は、示談などの法的手続きにより、パートナーと不倫相手に対して請求できる可能性があります。浮気調査の費用は、パートナーが不倫をしなければ支払う必要がなかったはずなので、不倫と因果関係のある損害といえるからです。ただし、探偵による調査の必要性と相当性が認められることが条件とされています。
この記事では、探偵歴25年以上のMJリサーチの調査員である私が、探偵の浮気調査費用の回収が可能になる3つの条件、不倫の慰謝料と探偵の浮気調査費用を請求する流れ、探偵の浮気調査費用を回収するための弁護士の選び方などについて詳しく解説します。
慰謝料と探偵の浮気調査費用との関係
不倫の損害賠償請求において、慰謝料と探偵費用は「不倫による損害」という点は共通していますが、法的には異なる性質を持っています。
不倫の慰謝料の法的根拠
不倫による慰謝料とは、不貞行為(配偶者以外の者との自由な意思に基づく肉体関係)によって、被害者(配偶者)が受けた「精神的な苦痛」を償うために支払われる金銭です。この請求の法的根拠は、民法第709条・第710条の不法行為の規定に基づいています。
不貞行為は、夫婦の平穏な共同生活を送る権利を侵害する行為であり、この不法行為によって精神的損害が発生したと法的に認定されます。慰謝料は心の傷に対する賠償であり、金額は、婚姻期間、不貞行為の悪質性、離婚の有無など、さまざまな要素を考慮して算出されます。
探偵の浮気調査費用は慰謝料とは別のもの
探偵の浮気調査費用は、慰謝料とは異なり、不倫行為によって直接的に生じた「財産的損害」として位置付けられます。慰謝料請求を成功させるためには、不貞行為を証明する客観的な証拠が必要不可欠です。もし、夫(または妻)が不倫という不法行為を行わなければ、証拠を集めるために探偵に依頼し、多額の費用を支払う必要はなかったはずです。つまり、不倫という不法行為と、調査費用の支出との間に「因果関係」が認められるため、調査費用も不倫相手に損害賠償として請求できるのです。
実務上は、慰謝料と調査費用を合算して請求するケースもありますが、この二つを明確に区別し、探偵の浮気調査費用は実費として請求するという考え方が基本です。
探偵の浮気調査費用の回収が可能になる3つの条件
配偶者や配偶者の浮気相手に対して探偵費用を請求しても、必ず全額支払ってもらえるわけではありません。法的に回収を可能にするには、相手方または裁判所に「この費用は妥当だった」と認めさせるために以下の3つの条件を満たす必要があります。
探偵の浮気調査が不可欠だった
探偵調査費用が損害として認められるためには、その調査が「慰謝料請求に必要な証拠収集」という目的において、不可欠な手段であったと認められる必要があります。例えば、パートナーが不倫を頑なに否定し続け、他に決定的な証拠がない状況で、不貞行為の証拠(不倫相手と一緒にホテルに出入りする様子を撮影した写真や動画など)を得るために探偵に依頼した場合などが該当します。 逆に、配偶者が不倫を認めており、不倫相手も特定できているなど、あえて探偵による調査を行う必要性が低い状況であるにも関わらず依頼した場合、その費用は「必要性がない」と判断され、認められにくい傾向があります。
浮気調査にかかった費用が社会通念上の妥当な金額であった
さらに、探偵に支払った金額が、調査の内容、期間、難易度などに対して「社会通念上、不当に高額ではない」と認められる必要があります。例えば、証拠がすぐに掴める状況であるにもかかわらず、高額なパック料金を支払ったり、長期間にわたる過剰な調査を依頼したりした場合、裁判所はその費用の一部または大半を「相当性がない」として認めないことがあります。
不貞行為(肉体関係)を証明できる有効な証拠を得られた
探偵調査費用が認められるための最も重要な前提条件は、その調査によって「不貞行為(肉体関係)」を立証できる有効な証拠を得られたことです。調査により収集した証拠により、配偶者の不貞行為を証明し、慰謝料請求が可能になった場合に限り、「不法行為と費用の支出に因果関係がある」と認められるためです。
具体的には、ラブホテルなどへの出入りや不倫相手の自宅への宿泊が確認できる写真や動画などが有効な証拠とされます。一方で、不倫相手と手をつないでいる写真のみなど、肉体関係の証明とはいえない証拠しか得られなかった場合、慰謝料請求自体が難しいでしょう。
不倫の慰謝料と探偵の浮気調査費用を請求する流れ
慰謝料と探偵費用を請求する手続きは、法的な知識が求められます。弁護士と連携し、以下の手順で進めてください。
請求に必要な調査報告書・契約書・領収書を用意する
まず、請求の根拠となる以下の書類を揃えてください。
- 探偵の調査報告書:不貞行為の事実、日時、場所、写真・動画などが含まれる、慰謝料請求の核心となる証拠
- 探偵業者との契約書:調査内容や期間が適切であったこと、契約が適法であったことを示す書類
- 費用の領収書または振込明細書:調査費用として実際にいくら支払ったかを示すもので、財産的損害(調査費用)の金額を証明する最も重要な書類
これらの書類は、法的手続きの際に、損害の存在と金額を証明する決定的な証拠となります。
弁護士に相談する
上記の書類を揃えたら、弁護士に相談してください。弁護士は、調査報告書の内容を法的に精査し、「裁判で通用する証拠」となっているかを判断します。また、慰謝料の相場や、探偵に支払った費用が認められる見込み(回収可能性)を評価し、具体的な請求額を算定してくれます。
特に、調査費用は「必要性」や「相当性」の主張が難しいため、法的な専門知識を持つ弁護士に依頼することで、請求の論理性が高まり、回収率を大幅に向上させることができます。さらに、弁護士が代理人となることで、相手方と交渉する際の精神的な負担からも解放されます。
内容証明郵便を送る
請求額の算定と方針が定まったら、弁護士名義で相手方に対して内容証明郵便で損害賠償請求書を送付します。内容証明郵便には「誰が、いつ、誰に対して、どのような内容の文書を送ったか」を郵便局が公的に証明する効果があるため、裁判になった際の証拠として非常に有力です。
また、請求の意思を明確に伝えることで、相手方にプレッシャーを与え、交渉に応じさせるきっかけを作ることができます。
示談交渉または調停を行う
内容証明郵便が届くと、相手方は請求に応じるか、弁護士を立てて交渉に応じるかの対応をとります。この段階で、弁護士は相手方や相手方の代理人弁護士と、請求額や支払条件について示談交渉を行います。交渉がまとまらない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることもあります。調停は裁判官や調停委員を交えて話し合いを進める手続きで、裁判よりも柔軟な解決が期待できます。示談交渉や調停の場において、探偵の浮気調査費用の必要性や相当性の主張は、弁護士の交渉力と提出した証拠の説得力に大きく依存します。
請求に応じてもらえない場合は裁判を提起する
示談交渉や調停で合意に至らず、相手方が請求に全く応じない場合、最終手段として裁判所に損害賠償請求訴訟を提起します。裁判では、原告(請求者)側が提出した探偵の調査報告書、領収書、そして弁護士による法的な主張に基づき、裁判官が慰謝料および探偵調査費用の支払いの是非と金額を判断します。
裁判で勝訴すれば、判決に基づいて強制執行の手続きを行うことが可能になります。裁判は時間と費用がかかりますが、相手方に支払いを義務付ける法的な拘束力を持つ決定を得られるため、不倫の事実と損害賠償請求の権利が確実にある場合は、強力な選択肢となります。
探偵の浮気調査費用を回収するための弁護士の選び方
探偵費用も含めた損害賠償請求の成功率を高めるためには、依頼する弁護士選びが極めて重要です。探偵の浮気調査費用を回収するための弁護士の選び方について具体的に説明します。
不倫慰謝料の請求の実績が豊富な弁護士を選ぶ
弁護士を選ぶ際は、単に離婚問題を取り扱っているだけではなく、不倫慰謝料の請求や訴訟の実績が豊富な弁護士を選ぶべきです。不倫慰謝料の請求に強い弁護士は、過去の判例や裁判所の傾向を熟知しており、探偵の調査報告書が持つ証拠としての価値を正しく評価できます。これにより「この事案ではどの程度まで請求できるか」を的確に判断し、具体的な戦略を練ることが可能になります。また、慰謝料請求を専門とする弁護士は、調査費用の「必要性」や「相当性」を裏付ける法的な論理構成に長けているため、裁判所や相手方との交渉を有利に進めることが可能です。
浮気調査を依頼した探偵社に紹介してもらう
「慰謝料請求に強い弁護士をどうやって探せばよいかわからない」という方は、浮気調査を依頼した探偵に弁護士を紹介してもらうことをおすすめします。
探偵に浮気調査を依頼する方の多くは配偶者の不倫相手に対する慰謝料請求を視野に入れています。そのため、浮気調査の実績を豊富に持つ優良な探偵社は、調査後の法的手続きを円滑に進めるために、不倫問題に強い弁護士とのコネクションを持っています。
MJリサーチは、調査を依頼された方がご自身の望む未来を実現するためのサポートに力を入れており、その一環として慰謝料請求を希望する方には、慰謝料請求に強い弁護士を紹介しています。また、調査の結果をまとめた調査報告書のクオリティにこだわっており、弁護士の先生から「調査報告書の質が高い」という評価を受けることも多く、弁護士と信頼関係を築いております。
不倫の慰謝料や探偵の浮気調査費用に関するよくある質問
最後に、不倫の慰謝料や、探偵の浮気調査費用に関するよくある質問に回答します。
不倫の慰謝料の相場は?
不倫の慰謝料の相場は、主に「婚姻関係が継続する(離婚しない)場合」と「離婚に至る場合」で大きく異なり、一般的な相場は以下のとおりです。
- 婚姻関係が継続する場合:50万円~150万円程度
- 離婚に至る場合:150万円~300万円程度
不倫が原因で夫婦が離婚に至った場合の相場は、婚姻生活の破綻という重大な結果を招いたことから高額になる傾向があります。実際の金額は、婚姻期間、子の有無、不貞行為の悪質性や期間、支払い側の経済力など、個別具体的な事情を考慮して決められます。
探偵の浮気調査の費用の相場は?
探偵による浮気調査の費用は、調査期間、調査員の人数、証拠収集の難易度によって大きく変動します。費用を抑えるためには、配偶者の行動パターンを事前に調査しておくことが大切です。事前の情報が正確であれば、調査時間を短縮でき、結果的に費用を抑えることが可能になります。
探偵の浮気調査の請求が認められた裁判例はある?
不貞行為の確たる証拠を得るためにやむを得ず探偵に依頼したと認められた場合、その調査費用の一部または全部が損害として認められた裁判例は過去に複数存在します。しかし、2024年1月、東京高等裁判所は「配偶者に不貞に関する疑いが生じた場合、直ちに調査会社による調査を利用することが一般的であるとまでは認められない」とし、探偵の調査費用が「不貞行為から通常生ずべき損害」に当たることを否定しました(東京高裁令和6年1月17日判決)。
東京高等裁判所がこのような判決を出したことから、今後、裁判に発展した場合に、探偵の浮気調査費用を回収するのは困難になる可能性があります。そのため、浮気調査費用を回収するためには、不倫慰謝料の請求に強い弁護士に依頼し、示談や調停の段階で解決を目指すことをおすすめします。
まとめ
この記事では、探偵歴25年以上のMJリサーチの調査員である私が、探偵の浮気調査費用の回収が可能になる3つの条件、不倫の慰謝料と探偵の浮気調査費用を請求する流れ、探偵の浮気調査費用を回収するための弁護士の選び方などについて詳しく解説しました。
不倫の慰謝料と探偵調査費用は、不倫という不法行為によって生じた「精神的損害」と「財産的損害」であり、法的には区別して請求することが最も適切です。高額な探偵調査費用を無駄にせず、相手方から回収を成功させるためには、「調査の必要性」「費用の相当性」「証拠の有効性」という3つの条件を満たすことが不可欠です。
MJリサーチでは、広告費などの無駄な経費を徹底的に削減し、基本料金と調査員の人件費(調査員1名・1時間あたり8,800円)というシンプルで明瞭な料金システムを採用しています。費用は状況やご希望の調査内容によって異なるため、丁寧なヒアリングを実施した上で見積もりを提示しております。正式に契約をするまで、料金は一切かかりませんので、LINEやメールなどでお気軽にご相談ください。
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