探偵コラム

ストーカー対策

2025.11.4 2025.11.4

探偵のストーカー被害調査と対策・気になる費用は?

この記事の要点

  • 自分で行うストーカー対策には限界があり、危険を伴う場合もある
  • 警察や弁護士に相談する際は、ストーカー行為を立証する客観的な証拠が必要
  • 探偵にストーカー調査を依頼すれば、客観的な証拠を安全に収集・確保できる
  • 探偵が行うストーカー調査・対策の主な内容は、尾行・張り込みによるストーカー行為の記録、盗聴器・盗撮器の発見、ストーカーの正体の特定、安全対策に関する具体的なアドバイスなど
  • ストーカー対策を依頼する探偵を選ぶ際は、ストーカー対策の実績や調査報告書の質などを慎重に確認する必要がある
  • ストーカー調査・対策を探偵に依頼する際にかかる費用は状況によって大きく異なるので、見積りを依頼し、契約前に見積りの内容を慎重に確認することが大切

近年、ストーカー被害は深刻化しており、その手口は巧妙化・悪質化の一途をたどっています。平穏な日常を突然奪い、身の安全を脅かすストーカー行為から身を守るためには、専門的なノウハウと豊富な経験が不可欠です。しかし、ストーカーの被害に遭ったとき、「誰に相談すればいいのかわからない」と、不安や恐怖を一人で抱えてしまう方も少なくありません。

この記事では、数多くのストーカー被害の調査や対策の実績を持つ探偵歴25年以上の私が、探偵のストーカー被害調査・対策、探偵に依頼した場合にかかる費用などについて詳しく解説します。

ストーカー被害の調査を探偵に依頼する必要性

ストーカー被害の相談先として、真っ先に探偵を思いつく方は少ないかもしれません。しかし、ストーカー被害の調査を探偵に依頼すれば、安全かつスムーズに解決できる可能性が高まります。

自分で行うストーカー対策の限界と危険性

ストーカーによる被害を受けたとき、誰にも相談できずに自分で解決しようと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。こちらの動画では、自分でできるストーカー対策について説明しましたので、ぜひ参考にしてください。

ただし、ストーカー被害者が加害者と直接対決したり、説得を試みたりすることは、多くの場合、危険を伴います。特に危険なケースとして、加害者の感情が非常に不安定で、少しの刺激で激昂しやすい場合が挙げられます。このような加害者に対し、被害者側から拒絶の意思を強く示したり、警察に相談したことを伝えたりすると、逆上してより攻撃的な行動に出るエスカレート化を招くリスクが高まります。 また、加害者が被害者の自宅や職場などの地理的な情報を完全に把握しており、いつでも接触できる状況にあるケースも非常に危険だといえます。この場合、自力で対処しようとすれば、居場所を特定されて、逃げ場のない状況に追い込まれる可能性があります。
ストーカー行為の被害者がご自身を守るためには、自力でストーカーに接触することを避け、一刻も早く専門家に相談して、ご自身の安全を最優先とした対策を講じることが重要です。

警察に相談するには客観的な証拠が必要

警察は、ストーカー規制法に基づき、ストーカー加害者に対して、警告や接近禁止命令を出すことができます。接近禁止命令等に違反してストーカー行為をした者は、2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金を課されます。

しかし、ストーカー被害について警察に相談しても、「対処してもらえなかった」「守ってもらえなかった」などと感じる被害者は少なくありません。その大きな理由の一つは、警察の介入には明確な証拠と反復継続性が法的に求められるからです。被害者が感じる恐怖だけでは、ストーカー規制法に基づく警告や禁止命令などの具体的な法的措置を求めることはできません。
ストーカー規制法には接近禁止命令という強力な措置がありますが、この命令が出た直後であっても、加害者が法を無視して凶行に及んでしまうケースが後を絶ちません。これは、法の限界というより、加害者の異常な執着心が原因であり、警察の法執行では防ぐことができない、人間の心の問題が背景にあるためです。

弁護士に依頼するためにも客観的な証拠が必要

弁護士に依頼すれば、ストーカーに対して、損害賠償請求を行って慰謝料を請求できる可能性もあります。ただし、弁護士に依頼する際は「いつ、どこで、誰が、どのような行為をしたか」を具体的に示す客観的かつ法的に有効な証拠が不可欠となります。単に「後をつけられている気がする」「監視されている」などという主観的な感覚や、曖昧な証言だけでは不十分です。

偵にストーカー調査・対策を依頼するメリット

探偵は、警察や弁護士に相談する際に必要なストーカー行為の証拠を収集するプロフェッショナルです。水面下で確実に証拠を収集し、被害者の安全確保をサポートします。探偵にストーカー調査・対策を依頼する主なメリットについて説明します。

決定的な証拠を安全に収集・確保できる

探偵に依頼する最大のメリットは、ストーカー被害の決定的な証拠を安全に収集し、確保できることです。
ストーカー被害の解決には、法的な手続きが必要な場合も多いです。法的な手続きを行うためには、ストーカー行為を証明する客観的な証拠が不可欠です。しかし、ご自身で証拠を確保しようとすると、加害者に気づかれて危害を加えられたり、ストーカー行為がエスカレートしたりするリスクがあります。
調査のプロである探偵に依頼すれば、探偵業法に基づき、合法的かつ安全にストーカー行為の証拠を確保することが可能です。探偵は、尾行や張り込みなどの専門的な手法を駆使し、ストーカー行為が行われた時間や場所、行為の内容を詳細に記録します。また、特殊なカメラや撮影機材を用いて、暗闇や遠距離から人物を特定できるレベルの鮮明な写真や動画を撮影できます。
探偵が収集した客観的な証拠は、警察による捜査の開始を促す強力な材料となるだけではなく、弁護士を通じた損害賠償請求を行う場合の強力な証拠となります。また、ストーカーの行動を詳しく知ることができるので、ご自身の安全を守るための対策を立てる際にも役立ちます。

精神的なストレスを軽減できる

ストーカー被害による精神的なストレスを軽減できることも、探偵に相談するメリットの一つです。
ストーカー被害が長期化すると、被害者は精神的なストレスに悩まされます。「いつまで続くのだろうか」「平穏な日常を取り戻せるのだろうか」という先の見えない不安により、睡眠障害などに悩まされる方もいらっしゃいます。
探偵に相談すれば、客観的な視点からストーカーの行動を分析し、具体的な解決策を提示してもらえます。解決までの道筋が見えることによる安心感は、精神的なストレスの軽減につながります。また、第三者からサポートを受けられることで、心の余裕も生まれるでしょう。

探偵が行うストーカー対策の具体的な調査手法

探偵が行うストーカー対策の調査手法について詳しく説明します。

尾行・張り込みによるストーカー行為の記録

探偵は、尾行や張り込みなどの専門的なスキルを駆使して、加害者の「つきまとい等」の行為を法的な証拠として確保します。調査員が、被害者の自宅、職場、立ち寄り先などの周辺で待機し、加害者が待ち伏せ、つきまとい、無言電話をかける、手紙や物を置くなどの具体的な行為を行った際、その日時、場所、行為の内容を写真や動画で詳細に記録します。
また、これらの行為が反復継続して行われていることを立証するための記録を積み重ねることも可能です。このような緻密な記録と映像証拠は、警察がストーカー規制法に基づく警告や接近禁止命令を発出する際の有力な資料となります。また、加害者の顔を明確に識別できる高品質な写真や動画を撮影できるので、法的な手続きもスムーズに進められます。

盗聴器・盗撮器などの発見

ストーカー行為がエスカレートすると、加害者は被害者のプライベートな情報を得るために、盗聴器や盗撮器などを仕掛けることがあります。探偵は、専用の高性能な機材を用いて、自宅、職場、自家用車など、被害者の生活空間全般にわたって、これらの隠しカメラや盗聴デバイスの有無を徹底的に調査します。
調査では、盗聴器や盗撮器が仕掛けられやすい場所(コンセント内部、照明器具、家具の裏側、換気扇、ぬいぐるみなど)を熟知した専門家が、電波の探査と物理的な目視の両面から確認を行います。この調査によって、盗聴・盗撮の有無や設置場所が明らかになるだけではなく、発見された機器を証拠品として確保することで、加害者がプライバシーを侵害した悪質な犯罪行為を行っていたことを立証できます。この調査は、被害者の精神的な安心感を取り戻すうえでも、大きな意味を持ちます。

ストーカーの正体や素性を明らかにする(加害者の特定)

ストーカー行為の中には、匿名での嫌がらせや、面識のない人物からの被害など、加害者の正体が分からないケースも少なくありません。このような場合、探偵による加害者特定調査が重要な役割を果たします。被害者が保有する情報(不審なメールアドレス、SNSアカウント、車のナンバー、わずかな目撃情報など)を手がかりに、逆引き調査や行動調査を行い、ストーカーの氏名、住所、勤務先、その他の素性を突き止めます。
特に、インターネット上の嫌がらせ(ネットーストーキング)の場合、IPアドレスやアカウント情報からプロバイダ責任制限法などに基づいた情報開示請求を行うための予備調査として探偵の調査結果が役立ちます。加害者の正体が判明することで、警察への被害届提出や弁護士を通じた法的措置が可能になるだけではなく、被害者自身の恐怖や不安が大幅に軽減されるというメリットがあります。

安全対策に関する具体的なアドバイス

探偵は、調査結果に基づき、被害者の安全を確保するための具体的なアドバイスを提供します。これは「戸締りに気をつけてください」などという抽象的なものではなく、被害者の生活環境、加害者の行動パターン、危険度レベルを総合的に判断したオーダーメイドの安全対策です。具体的には、生活動線の変更(通勤・通学ルートや時間帯の調整など)、住居の防犯強化(補助鍵の設置や防犯フィルムの施工など)、デジタルセキュリティの強化(SNSアカウントの非公開化や、位置情報サービスのオフ設定など)が含まれます。
調査期間中に加害者の行動がエスカレートする兆候が見られた場合など、リアルタイムで危険度を評価し、それに応じた緊急性の高い行動指針を伝えることで、被害者の安全を守ります。

ストーカー対策を依頼する探偵の選び方

ストーカー対策は、探偵の専門性が結果を大きく左右します。後悔しないために、以下の4つのポイントを必ず確認しましょう。

ストーカー対策の専門性と実績を確認

ストーカー対策を依頼する探偵を選ぶ際、最も重要なのはストーカー対策の実績を確認することです。探偵事務所の中には、浮気調査を主業務としているところも多く、ストーカー対策の経験がほとんどない可能性もあります。公式サイトで、ストーカー対策の調査プランが公開されているか、また具体的な解決事例が紹介されているかを確認してください。
MJリサーチでは、ストーカー対策調査の専用ページを公開しており、調査事例も紹介しています。NHKニュース『おはよう日本』で、ストーカー被害に関する取材を受けたこともあります。

調査報告書の質と、法的な証拠能力の高さ

探偵が提出する調査報告書の質は、その後の法的な解決において決定的な役割を果たします。質の良い調査報告書とは、単に写真が貼られているだけではなく、日時、場所、行為の内容、加害者に関する情報が明確かつ詳しく記載されているものです。依頼前に、サンプルの報告書を見せてもらい、内容を確認しましょう。

警察・弁護士との連携体制の有無

ストーカー対策は、探偵や弁護士との連携が必要な場合も多いです。そのため、依頼を検討している探偵事務所が、警察への相談や被害届提出、弁護士の紹介に対して、積極的にサポートを行っているか確認しましょう。強固な連携体制を持つ探偵事務所を選ぶことで、スムーズに最終的な解決を目指すことができます。

料金システム

ストーカー対策は長期化する可能性があるため、事前に料金システムについて理解しておくことが重要です。依頼前に必ず料金の見積もりを依頼し、長期化した場合にどのように追加料金が発生するのかを確認しておきましょう。
予算が限られている場合は、事前に予算を伝えておくとよいでしょう。誠実な探偵事務所は、被害者の経済的な状況を考慮し、予算内で費用対効果の高い調査プランを提案してくれるはずです。

ストーカー調査・対策を探偵に依頼する費用

探偵にストーカー調査・対策を依頼した場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか。

費用は状況によって大きく異なる

探偵にストーカー調査・対策を依頼した場合にかかる費用は非常に幅が広く、一概にいくらとは断定できませんが、数十万円から100万円程度になるケースが一般的です。 実際の費用は、依頼内容、調査期間、調査の難易度によって大きく変動します。匿名性の高いネットストーカーであるなど、調査が困難な要素が増えるほど、時間と人員が必要となり費用は高くなります。探偵社によって料金体系も異なるので、契約前に、被害状況を詳細に伝え、見積りを依頼し、見積りの詳細や調査内容について理解したうえで契約を結ぶことが重要です。

探偵に支払った金額以上損害賠償請求できる場合もある

「探偵に調査を依頼すると高額な費用がかかりそう」と不安に感じる方もいらっしゃると思いますが、客観的な証拠を入手して損害賠償請求をすれば、探偵に支払った金額を上回る慰謝料を受け取れる可能性もあります。
ストーカー行為は、被害者に多大な精神的苦痛を与える行為なので、ストーカー行為を立証する客観的な証拠を持って弁護士に依頼すれば、精神的苦痛を根拠として慰謝料を請求できる可能性が高いです。

探偵のストーカー調査・対策に関するよくある質問

最後に、探偵のストーカー調査・対策に関するよくある質問に回答します。

ストーカー行為をしている相手がわからない場合も依頼できますか?

ストーカー行為をしている相手を特定できていなくても、探偵に依頼することは可能です。探偵は、依頼者から提供された「いつ、どこで、どのような被害にあったか」という断片的な情報(時間、場所、頻度、手口など)をもとに、行動調査や情報収集を複合的に行い、加害者の特定を進めます。具体的には、被害が発生している時間帯や場所での張り込み・尾行調査、不審車両や人物の割り出し、インターネット上の足跡を追うデジタル調査などです。

探偵に調査を依頼したことをストーカーに知られる心配はありませんか?

信頼できる探偵業者に依頼すれば、探偵に調査を依頼したことがストーカー加害者に知られる可能性はほとんどありません。
プロの探偵は、尾行や張り込みなどの調査手法において、発見されるリスクを最小限に抑えるための高度な技術と豊富な経験を持っています。例えば、特殊な機材や車両の使用、複数の調査員による連携、地理的条件や時間帯を考慮した綿密な計画の立案などが行われます。また、依頼者様との連絡手段についても、匿名性の高い方法や第三者に知られないための配慮を徹底しています。

まとめ

この記事では、数多くのストーカー被害の調査や対策の実績を持つ探偵歴25年以上の私が、探偵のストーカー被害調査・対策、探偵に依頼した場合にかかる費用などについて解説しました。

ストーカー被害を自力で解決しようとすると、加害者の逆上や被害のエスカレートなどの危険が常に伴います。警察や弁護士に相談してスムーズに解決するためには、プロの探偵による決定的な証拠収集が不可欠です。一人で問題を抱え込まず、プロの力を借りながら適切に対処することが、ご自身を守ることにつながります。

MJリサーチでは、広告費などの無駄な経費を徹底的に削減し、基本料金と調査員の人件費(調査員1名・1時間あたり8,800円)というシンプルで明瞭な料金システムを採用しています。費用は状況やご希望の調査内容によって異なるため、丁寧なヒアリングを実施した上で見積もりを提示しております。正式に契約をするまで、料金は一切かかりませんので、LINEやメールなどでお気軽にご相談ください。

※探偵に相談する際は事前予約が必要です。MJリサーチの公式サイト公式LINE公式Instagramなどからご連絡ください。

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監修者:松丸俊彦

私は長年、警視庁公安部において情報収集・分析の最前線に立ち、多くの調査現場を見てきました。
その経験から断言できるのは、「探偵業務の質」は設備や肩書きではなく、現場対応力と報告の誠実さに宿るということです。

MJリサーチは、依頼者の不安を最小限にし、必要な情報を的確かつ合法的に収集する点で、極めて信頼に値します。
現場調査員一人ひとりの観察力・行動判断・記録技術はいずれも高水準であり、報告書の精度と説得力には特筆すべきものがあります。

さらに、一般の相場に比して調査コストが明朗で合理的であることも特筆すべき点です。
安さを売りにせず、かといって高額請求にも走らず、案件の難易度に応じた適正価格を提示する姿勢は、まさに「誠実経営」の証と言えるでしょう。

私は顧問としてMJリサーチが“真に依頼者の味方である探偵社”だと確信しています。
調査の質、守秘義務、そして費用の妥当性―そのいずれにおいても、安心して推薦できる探偵会社です。

元警視庁公安捜査官  松丸 俊彦

プロフィール

1990年代半ばに警視庁入庁。公安部外事課で防諜(カウンターインテリジェンス)、全大使館との連絡に従事。海外の日本大使館でも警備対策官兼領事として勤務し、2002年日韓共催W杯サッカー大会においてロンドン警視庁の特別捜査官と共にフーリガン対策や3年間在南アフリカ日本国大使館に警備対策官兼領事として勤務。 2018年に警視庁を退職し、危機管理などのセキュリティコンサルタントを主な業務とする株式会社オオコシセキュリティコンサルタンツに入社し、シニアコンサルタントを務める。 2024年にセキュリティコンサルタントとして独立し、クライアントに対するコンサルティング、研修、訓練、マニュアル改訂などを実施。国内外のテロ事件のニュース番組などにテロ対策解説者として出演しているほか、映画やテレビドラマの警察監修者としても活躍。

株式会社ノンマド・ファクトリー

この記事を書いた人
探偵 若梅

MJ リサーチ綜合探偵社 取締役

探偵調査員歴20年以上/常人逮捕協力、刑事事件協力、探偵相続診断士・夫婦カウンセラー
テレビ「NHK東海ドまんなか!゛頂き女子事件の深層”」、フランス公共放送「france24」出演、ラジオ、メディア取材多数


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