
この記事の要点
- AirTag(エアタグ)はサイズが小さくて安価なので「手軽に使い捨てできる追跡ツール」としてストーカーに悪用されやすい
- Apple社の純正品以外にもクレジットカードと同じサイズの商品も多数流通していて、ストーカーに悪用されている
- AirTag等を使用したストーカーの悪質な手口としては、転居・転送サービスを悪用して引っ越し先を特定する、公共の場で隙を突いて仕込む、勤務先にプレゼントを贈るなどがある
- ストーカー被害の対策としては、引っ越しの際に郵便局の転送サービスを利用しない、職場で受け取った怪しい物は自宅に持ち込まない、自宅で怪しい届け物を受け取った場合は自宅から離れる、AirTag等が見つかったら交番または警察署に届けるなどが挙げられる
- ストーカー調査の実績を持つ探偵に依頼すれば、ストーカーの手口や行動を詳しく知り、状況に応じた適切な対策を立てることが可能
近年、AirTag(エアタグ)などの紛失防止タグを悪用したストーカー被害が急増しています。紛失防止タグは本来は忘れ物を見つけることを目的とした便利なアイテムですが、ストーカーはこれを悪用し、巧妙な手口で被害者の自宅を特定します。
「自宅を知らないはずの知人が自宅マンションの入口で待ち伏せしていて驚いた」「引っ越し先を教えていない元交際相手が新居を訪問してきて恐怖を感じた」などという体験をして、不安な気持ちを抱えながら毎日をお過ごしの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
MJリサーチでは、このようなストーカー被害に関する相談や調査依頼を多数受けており、2026年2月11日放送の『NHKニュースウォッチ9』では、紛失防止タグを悪用したストーカーの手口に関する取材を受けました。
この記事では、数多くのストーカー調査を経験してきた探偵歴25年以上の私がNHKの取材でお話しした内容を交えながら、AirTag等を悪用したストーカーの卑劣な手口や対策などについて解説します。
AirTag(紛失防止タグ)とは
まずはAirTagの特徴や仕組みなどについて説明します。
AirTag(紛失防止タグ)の特徴
AirTagは、Apple社のネットワークを利用して位置を特定するデバイスです。最大の特徴は、タグ自体がGPS通信を行うのではなく、周囲にある他人のiPhoneが発するBluetooth信号をバトンリレーのようにつないで、持ち主のスマホに位置を知らせる点にあります。この機能により、地下や建物内でも近くに誰かのiPhoneがあれば位置を特定されてしまいます。
また、サイズが小さく、数千円と安価なため、「手軽に使い捨てできる追跡ツール」としてストーカーに悪用されやすいです。Apple社はストーカー防止機能として、持ち主と離れたタグが他人のiPhoneと一緒に移動している場合に「不明な持ち物が検出されました」というアラートを出す仕組みを導入しています。Apple社公式サイトには以下のように記載されていました。
“AirTagは、不要な追跡に使われないように設計されています。誰かのAirTagがあなたの持ち物に紛れ込んでも、それをiPhoneやAndroidスマートフォンが検知して、アラートを表示。見つけられない場合でも、AirTagが音を鳴らし始めるので安心です。
しかし、この通知にはタイムラグがあり、通知が届く前に自宅を特定されるリスクがあります。
AirTag とGPSとの違い
AirTag とGPSは共に位置を特定することが可能ですが、仕組みや精度は異なります。
GPSは人工衛星からの電波を直接受信して位置を割り出すため、開けた場所であれば数メートルの狂いもないほどの高精度を誇り、スマホへの通知機能もありません。しかし、機器が大型で高価であり、バッテリー消費も激しいという弱点があります。
一方、AirTagは、電池寿命が約1年と長く、500円玉くらいの大きさで、GPSと比べると圧倒的に小型です。ストーカーにとっては、GPSよりも設置が簡単で、長期間の監視にも便利なアイテムといえます。
ただし、AirTagは「近くにiPhoneユーザーがいない場所」では位置を更新できないという弱点もあります。また、通知が届くことで発見されやすいですが、タイムラグがあるため、通知が届くまでの空白の数時間で自宅や立ち寄り先を特定されてしまうケースが多く、警戒が必要です。
クレジットカード型の製品も
近年、Apple社の純正品以外にも、サードパーティ製のカード型紛失防止タグが多数流通しています。クレジットカードとほぼ同じサイズで、Appleの「探す」ネットワークに対応している製品も多いです。 中国製の安価な製品もあり、これらは純正品に比べて位置情報の精度がやや落ちる傾向にありますが、厚さがわずか数ミリ程度なので、財布のカード入れや段ボールの隙間などに隠すには好都合といえます。
AirTag等を使用したストーカーの悪質な手口
ストーカーがAirTag等を使用して行うことが多い悪質な手口について具体的に説明します。
転居・転送サービスを悪用して新居を特定
ストーカーに自宅を特定された場合や、自宅を知っている元交際相手がストーカー化してしまった場合、ストーカー被害から逃れるために引っ越しをする方が多いです。引っ越しをする際に多くの人が利用するのが郵便局の転居・転送サービス。引っ越し後1年間、旧住所宛ての郵便物を新住所に無料で転送してもらえる便利なサービスですが、ストーカーはこのサービスを悪用して新居を特定します。
ストーカーは、まず旧住所にAirTag等を仕込んだ郵便物(手紙やレターパック)を送ります。すると、転送サービスによってその郵便物は新居に運ばれます。ストーカーはスマホの画面上でタグが移動し、最終的に止まった場所を確認するだけで、新居を特定することが可能です。これが、ストーカーのAirTag等と転居・転送サービスを利用した悪質な手口です。
中には、レターパックで送り、到着を確認した直後にマンションのポストからレターパックごと回収して証拠隠滅を図るという計画的な犯行もあります。
公共の場で隙を突いて仕込む
公共の場で持ち物などにAirTag等を仕込まれるケースもあります。例えば、満員電車の中や飲食店などで、カバンの中にAirTagを放り込まれたり、自転車やバイクの駐輪中に設置されたり、服のポケットやフードの中などに隠されたりするケースもあります。
犯人は一瞬の隙を狙って設置を完了させるため、被害者は全く気づかない場合も多いはずです。
勤務先にプレゼントを贈る
ターゲットの自宅が分からない場合、ストーカーは勤務先を利用します。送り主不明のプレゼントやぬいぐるみを受け取った側は「誰からの贈り物だろう?」と疑問に思いながらも、とりあえず自宅に持ち帰ってしまうケースが多く、そのような心理を突いた手口です。
ぬいぐるみの中に埋め込まれていたり、プレゼントを梱包している段ボールや発泡スチロールの内部に隠されていたりなど、発見が困難なケースも多いです。
AirTagを使用したストーカー被害の対策
AirTagを使用したストーカー被害を最小限に抑えるための対策について説明します。
引っ越しの際に郵便局の転送サービスを利用しない
ストーカーから逃れるために引っ越しをする場合、転居・転送サービスは利用しないことをおすすめします。どうしても転送サービスが必要な場合は、バーチャルオフィスの郵便物受け取りサービスを利用するという方法もあります。 バーチャルオフィスを利用すれば、ストーカーに新居を知られるリスクを回避しながら、旧住所宛ての郵便物を受け取ることが可能です。
職場で受け取った怪しい物は自宅に持ち込まない
勤務先に贈り主が不明なプレゼントや、元交際相手からの届け物などが届いた場合、自宅に持ち帰らずに、その場で中身を確認しましょう。
AirTagは非常に小さいため、プレゼントの外箱や梱包材の中に隠されていたり、紙袋の底板の裏に貼られていたりすることもあります。ぬいぐるみなどの縫い目がある製品は、ほどかれた形跡がないか、全体を触ってみて不自然に硬い部分がないか確認してください。
自宅で怪しい届け物を受け取った場合は自宅から離れる
自宅に怪しい郵便物や贈り物が届いて受け取ってしまった場合、自宅からなるべく遠く、人が多い場所に移動してください。カフェなどの落ち着ける場所で中身を確認し、AirTagやカード型の紛失防止タグが隠されていないか、調べてみてください。
AirTag等が見つかったら交番または警察署に届ける
AirTagやカード型の紛失防止タグを見つけた場合、なるべく指紋をつけないように注意しましょう。電池を抜こうとするとご自身の指紋がついてしまうので、そのまま交番または警察署に届けてください。 紛失防止タグの悪用が急増したことを背景に2025年12月にストーカー規制法が改正され、AirTagなどの紛失防止タグを無断で取り付けて位置情報を取得する行為も規制の対象となりました。
探偵に相談する
「警察に相談したいけれど、周りの人に知られそうで不安だ」などという場合は、ストーカー調査の実績を持つ探偵に相談してください。ストーカー調査の経験がほとんどない探偵事務所も多いので、探偵に相談する際は、公式サイトでストーカー対策の調査プランや実績が公開されているかを確認して、慎重に選ぶことが大切です。
MJリサーチでは、ストーカー対策調査の専用ページを公開しており、調査事例も紹介しています。
MJリサーチでは、高性能の検知器を使用して、AirTag以外の隠しカメラや盗聴器の有無なども調べることが可能です。また、ご自身を守るために必要な対策について、状況に応じたアドバイスを提供できます。 MJリサーチのストーカー調査の詳細や費用などについて詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
まとめ
この記事では、数多くのストーカー調査を経験してきた探偵歴25年以上の私がNHKの取材でお話しした内容を交えながら、AirTag等を悪用したストーカーの卑劣な手口や対策などについて解説しました。
ストーカー被害はエスカレートすると取り返しのつかない事態に発展するリスクがあります。ご自身を守るためには、一人で問題を抱え込まず、プロの力を借りながら適切に対処することが重要です。
MJリサーチでは、広告費などの無駄な経費を徹底的に削減し、基本料金と調査員の人件費(調査員1名・1時間あたり8,800円)というシンプルで明瞭な料金システムを採用しています。費用は状況やご希望の調査内容によって異なるため、丁寧なヒアリングを実施した上で見積もりを提示しております。正式に契約をするまで、料金は一切かかりませんので、LINEやメールなどでお気軽にご相談ください。
※探偵に相談する際は事前予約が必要です。MJリサーチの公式サイト、公式LINE、公式Instagramなどからご連絡ください。












































